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いまさら聞けない?原本証明の付けかた
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あけましておめでとうございます!
昨年は一記事も寄稿できなかったドーガン・ベータの津野です。
2024年はスタートアップの皆様に役立つような情報の発信を行っていきたいと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします!
さて、ベンチャーキャピタルや銀行からの資金調達において、投資や融資の実行に必要な書類として株主名簿などの書類の写しを提出する際に原本証明を求められたことはありませんか?
補助金や法務局での登記申請など、様々なビジネスシーンで原本証明が必要となることがあります。
今回は、投資実行に必要な書類に関する原本証明について取り上げてみたいと思います。
また、これから資金調達をされる起業家の皆さんも投資実行の際に投資家から求められることなので、是非参考にしていただけると幸いです。
ドーガン・ベータ ファンドマネージャー/宮崎オフィス代表
宮崎県宮崎市出身、新卒で株式会社宮崎太陽銀行に入行。支店業務を経たのちに、関連会社である株式会社宮崎太陽キャピタルへ出向し、宮崎を中心としたスタートアップを支援。VCやスタートアップカルチャーに魅力ややりがいを感じ、キャピタリストとしての人生を歩むことを決意。2018年4月に株式会社ドーガン・ベータにジョイン。
原本証明とは
原本証明とは、原本を提出することが出来ない書類について、その写し(コピー)を提出する場合、会社及び代表者名義で原本の写し(コピー)であることを証明するものです。
投資実行の際に原本証明が必要な書類
ドーガン・ベータの場合、原本証明が必要な基本的な書類は以下の通りです。
・株主名簿
・新株予約権名簿
・株主総会及び取締役会議事録
・身分証明書
最近では、電子契約による契約書の締結を行い、投資実行の際に必要な書類もPDFなどのデータでいただくことが多くなってきました。
履歴事項全部証明書について、発行会社が取得したものをPDFでいただく場合は、上記の原本証明が必要な書類同様に、原本証明を付けていただく形で対応しております。
「原本」証明という通り、上記の書類には常に原本が存在します。履歴事項全部証明書のように法務局で取得した「原本」があることが明確なものはわかりやすいのですが、定款や株主名簿、株主総会議事録といったものはまずは自社で「原本」を作成する必要があります。特に株主総会議事録などは原本は基本的にひとつしか存在せず、会社実印が捺印された完成版を一度スキャン・コピーし、その複製に「原本証明」を付してください。(極稀にですが、実印押捺済みの原本らしき議事録に「原本証明」を付けた書類を頂くことがあります…)
原本証明のやり方
原本の写し(紙のコピー)の場合
定款や各種議事録のコピーなど複数ページある書類については最終ページ、株主名簿や新株予約権名簿など1枚で住む書類は、書類右下の余白部分に下記文言を記載し、原本証明を行います。
①原本と相違ないことを示す証明文 ex:この〇〇の写しは原本と相違ありません など
②原本証明の作成日付
③本社所在地
④会社名
⑤代表者名
⑥会社実印を押印
実印の押印以外は印字でも構いませんが、提出先によっては、代表者の直筆を求められる場合もありますので、詳細は確認することをお勧めします。
例:株主名簿の場合(原本コピー)
PDFの場合
各書類の余白部分に原本証明に関する文言を記載する点は上記と同様ですが、⑥会社実印の押印を電子署名を活用します。会社実印の押印の代わりに電子署名におけるタイムスタンプ機能を活用して原本証明の正当性を担保します。
①~⑤については文言を記載(印字)した後にPDF化し、電子署名を行っていただいても結構ですし、電子署名サービスのテキスト入力機能で①~⑤の文言を記載するのでも構いません。
また、ここまでガチっとした原本証明を求めない投資家もいらっしゃると思いますので、提出する前に確認されてもいいのかもしれません。
例:株主名簿の場合(PDFに電子署名)
終わりに
ここまで原本証明について触れてきましたが、いかがだったでしょうか?
銀行から設備資金を調達した場合、設備費用にかかった領収書を提出することが求められることがありますが、その場合も原本証明が必要となります。
冒頭にも書きましたが、原本証明は様々なビジネスシーンで求められることがありますし、煩雑な手続きではありませんので、基本的な原本証明の方法を知っておけば、どのシーンでも対応できるのではないかなと思います。
資金調達の際に原本証明を求められたら、本記事を是非参考にしてください!
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